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◆「バーチャル不動産による価格変動分析とインデックス」(第1 回/全2 回)
【不動産証券化ジャーナルvol.11 】 (外部サイトPDF/P.55~P.60)
◆「バーチャル不動産による価格変動分析とインデックス」(第2 回/全2 回)
【不動産証券化ジャーナルvol.12 】 (外部サイトPDF/P.54~P.60)


◆書評
【不動産証券化ジャーナルvol.16 】 (外部サイトPDF/P.61)

書籍名:「すべての経済はバブルに通じる」(光文社新書)
著 者:小幡績
発行出版社:光文社
発行年月:2008年8月
価 格:798 円(税込)
サブプライム問題の露呈以降金融不安は深刻さを増していたが、リーマン・ブラザーズ破綻を契機に各国の株式市場は急落し、欧米の金融機関の信用不安が一挙に表面化した。米国を始めとして金融機関への公的資金による資本導入の政策が次々に打ち出され始めたが、10 月17日現在まだ金融危機回避の方向は見えていない。また、国内でも株式市場は日経平均で10,000円を下回り、リート市場も底値のみえないまま下落基調で推移している。
本書は、2007年2月の上海発同時株安からサブプライム問題露呈後の2008年3月の暴落までの株価の動向を、バブルの崩壊として投資マインド(市場ムード)と金融資本主義の構造の面から分析を行い、金融商品に対しての投資家間の利益競争とリスク許容度が価格上昇期の時間の経過の中で麻痺していくことにより異常に価格が高騰しバブル(リスクテイクバブル)となること、その根底にある金融資本主義の増殖した金融資本があらゆる投資機会を食い尽くし枯渇させてしまう問題(キャンサーキャピタリズム)を論じている。
証券化については、原資産を商品化し流動性が付与されると、投資家は原資産の収益性よりも高く転売することで利益を得ようとして参入し、価格上昇が起こるとさらに新たな投資家が殺到することで価格上昇が維持されていくが、結果として過度のリスクを許容(リスクテイク)してしまうことになる。それがバブル(リスクテイクバブル)であると指摘し、市場としては転売狙いの投資家だけではなく、原資産の採算性を考える最後の買い手となる投資家が存在しないと市場を維持できないととらえている。
また、バブルの本質を、運用者はバブルが発生していることを認識して投資し、運用者間の競争によりバブル資産への集中投資とレバレッジを効かせることでリターンを倍増させるが、暴落が始まるとマイナス幅が倍増することで負のスパイラルに陥って全員が投売りするために、買手不在となり取引が成立しなくなる(流動性の危機)。一方で、借金の清算のために流動性のある他の健全な証券が売られることで別の証券市場にも暴落が伝播していくととらえる。
本書は独特のテクニカールタームを駆使しながら、投資家や運用者の心理と行動の面からバブル発生と崩壊を論じ、結果として現在の底値の見えないまま下落を続ける株式市場やリート市場の状況を作り出した構造を的確に指摘している。また、ねずみ講に喩えて、金融資本がバブルを作り膨張しきったところで崩壊するという見解も、アンチテーゼとして金融市場や証券化商品の今後の目指す方向を示唆している。
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